ボレボレ日記

マレーシアでの日常生活を気ままに綴ってます

産褥アマさんと私の28日間(6日目)

「それ、もう要らないです…」

初日からマッサージとセットでやっていた「ホットコンプレス」というケア。

アツアツに熱した石をアロマ効果のある葉っぱで包み、さらにそれを布で包んで全身に押し当て血流を良くしていくという施術である。

スパなどで良く見かけるケアの一つで、身体が温まって心地よい。

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温めた石で身体を癒す、ホットコンプレス

当初から私が疑問に思っていたのは「中身をどうやってアツアツにしているのか?」ということだ。開始から数日間は、ホットコンプレスの中身が石だという事にも気づかなかった。というのも、本人はマッサージ中ほとんど意識を失った状態にあるから、その最中にどんなことが行われているのか全く知りようがなかった。

ようやくその中身が石であるという事を知ったのは、アマさんの部屋に大きな河原石のような物がデンッ!と置かれていたためだ。その後脳裏をよぎったのは「あの石を一体どうやって温めているのか?」ということだった。

我が家はもちろん室内の焚火は禁止だし、石を温める特別な機器が持ち込まれた様子もない。加えてキッチンはオール電化なので直火で石を温めることは出来ないのである。

 

そして5日目にしてついに私は知ることとなる、

その岩がどのようにしてアツアツになっているかを…。

お察しの通りと言わざるを得ないのだが、薄々予測していた通りだった。

なぜならマッサージの最中に、アマさんがキッチンで何かやっていることに気づいたからだ。そしてついに現場を目撃してしまった!

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熱せられてアツアツになったコンロ

最大火力で真っ赤になった電気コンロの上に、デーンと置かれた丸々とした石。球体に近い石がコンロに接地している面積は僅かで、電気コンロで過熱するにはどう考えても非効率過ぎる。恐らくこの作業を彼女は毎日1時間以上かけて行っていたことになる。

どうりで最近キッチンの温度が高いと思った…。最大火力で加熱しているので危なくて仕方ない。ホットコンプレスの心地良さは文句なしだが、この危険な行為をそのまま容認することは出来ない。ということで残念ながら、この石焼き行為はこの日以降中止していただくこととなった。

加えて苦行のような毎朝のサウナも、当分は休みにさせて欲しいと訴えた。

産褥ケアのプログラムを勝手な判断で中止としたことで、反感を買ったように思えたが、そこはプロとして依頼人の要望を優先してくれた。