産褥アマさんと私の28日間(7日目)
「ハーブの煮汁が切れました」
産褥ボディマッサージと同様に毎日施されるものの一つに、ハーブシャワーがある。
言葉から想像して、ハーブの粉をシャワーの様に振りかけられる様を連想していた。
実際には私の想像よりも真っ当(というよりも想像が貧弱)だった。
ハーブシャワーとは、ハーブから煮出したエキスを浴びる、という施術のこと。
どんなハーブが使われているのか訊いてはみたものの、名前をきいたところで全く分からない。唯一パンダンリーフが含まれていることだけは香りからも判断出来た。とにかく多種多様なハーブが使われていることは分かる。
この煮汁を毎日2回のシャワー後に浴びることが課せられている。アマさん曰くこの香りが苦手という人もいるらしいが、私は違和感なく受け入れられる種類の香りだった。
ハーブというよりも、だし汁にも似たような香りも感じられる。色も鰹だし風で、一瞬自分がだし汁をかぶっているのかと錯覚しそうになる。ハッキリした効能は分からないまま、アマさんが準備してくれるハーブシャワーを浴びること一週間。
ところが、今朝アマさんが「必要なハーブが一種類切れてしまった」と言う。
そのハーブを入手するには恐らく、特定の市場へ行かなければ手に入らないらしい。
正直なところハーブシャワーが何に効くのかもよく知らず、重要性も良く分からない。加えてコロナで行動規制が掛けられた状況下では、わざわざ謎のハーブを入手する為だけに外出するのは躊躇われる。
ということでアマさん的には不本意ながら、
サウナ・ホットコンプレスに続いてハーブシャワーも本日をもって終了となった。
ハーブを煮出すためには大きな鍋が必要で、我が家で唯一大きなカレー鍋が常にハーブに占拠されている状態だった。ハーブシャワーが終了し、ようやくカレー鍋が解放され、正直ホッとした。